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◆ The Weeknd 「I Feel It Coming」に80'Sのマイケルのソウルを感じた Daft Punkも参加! [フォロワー、カバー]

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 The Weeknd(ザ・ウィークエンド)にひかれたのは、グラミー賞でのステージパフォーマンスでした(2018年1月開催、2017年度作品対象)。そのステージではMusic Videoの世界観も再現し、素晴らしいハイトーンボイスでセンティメンタルでダンサンブルなこの「I Feel It Coming」のパフォーマンスを披露します。
 曲の途中から、曲の中でもフューチャーされているDaft Punk(ダフトパンク)も登場し、この世界観はさらに高まります。一発でこの曲に魅了されました。こんなにス~と入ってくる曲は久々でした。そしてすぐに思いました。「マイケルっぽい」って。
 
この曲を収録したウィークエンドの3枚目のアルバム『STARBOY』は、この時、最優秀アーバンコンテンポラリーアルバムを受賞します。The Weeknd、本名、エイベル・マッコネン・テスファイ(1990年生)のアーティスト名。カナダ出身(エチオピア系)なんだね。2012年にメジャーデビュー。デビュー時には同郷のドレイクのバックアップもあった。R&Bシンガーだけど、そのハイトーンボイスと、エレクトリックでダンサンブルだけどちょっとダークでミステリアスな雰囲気も醸し出す。空間の拡がりも感じさせるSOUND。
 そして、この「I Feel It Coming」曲を聞いてすぐにマイケルのフィーリングを感じました。それも『オフ・ザ・ウォール』期の。そしてそれはMusic Videoでウィークエンドがマイケル張りのStepを踏んでいる姿を見て確信しました。
 お気に入りの曲でしたが、今年かなりのヘヴィーローテーションとなりました。そのきっかけが今年(2019年)4月からNHK-FMで放送が開始された『ディスカバーマイケル』でした。西寺郷太氏がMCを務め“あたかも大河ドラマのように”マイケルの足跡をたどる番組です。


 その中で、週ごとにテーマが設定され、第3週は音楽評論家の高橋芳朗氏が、マイケル関連のアーティストやカバー曲を紹介する週でそこでこのThe Weekndもとりあげられます。
 めっきり音楽情報に疎くなっていたので、The Weekndをしっかり見たのは、前述のグラミー賞で、そこでマイケルのVibesを感じたわけですが、この番組でウィークエンドは明らかにマイケルフォロワーという認識がさらに深まりました。(後、WOWOW放送の『洋楽主義』でも)
 番組で紹介された曲は「I Feel It Coming」ではなく「D.D.」。なんとマイケルのカバー曲でした。「D.D.」?どの曲のカバー?と思ったら「Dirty Diana」(『BAD』収録)でした。No1シングルにもなった「Dirty Diana」はハードエッジな楽曲でしたが、Weekndバージョンははエレクトリックだけど原曲のエッジ感ももたせ、さらにダークな世界観も醸し出すものでした。そしてWeekndがアーティストを目指すきっかけとなった曲でもあったそうです。

Trilogy

Trilogy

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Republic
  • 発売日: 2012/11/13
  • メディア: CD

 この曲は、『Trilogy』に収録。このアルバムはウィークエンドがメジャーデビュー前にネットで無料配信していた3枚の作品をまとめたもの(2012年発売)。アンダーグランドでは絶大な評価を得ていましたが、これも世に出され、ビルボードアルバムチャートで4位、R&Bでは1位に輝きます。3枚組ですが、新人といっていいのでしょうがすごいクオリティーのアルバムです。
 The Weekndは、影響を受けたアーティストとして、もちろん前述のマイケル・ジャクソン、そしてプリンスの名前も。さらにR.ケリーも。

 2013年にメジャーレーベルからの公式な1stアルバム『Kiss Land』を発表。自身の音楽を「“夜の音楽だ” 昼向きではないと」。「暗闇はオレにとって重要だ」とも。それを感じさせるモノトーンのR&B、空間を感じさせると書いたけど、彼のSOUNDはアンビエントR&Bとも呼ばれているみたい。納得だわ~。アンビエント系好きなので、好みだわ~。

Kiss Land by The Weekend

Kiss Land by The Weekend

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal / Island
  • メディア: CD

 セックスとドラッグをテーマにした作品。Music Videoもあの映画『ブレードランナー』の混とんとしたアジアの未来的な都市を東京に求め撮影していてめちゃいい感じ。

 前作、新人としてはすごいと思うのだけどアルバムチャートで2位どまりだったのは彼にとっては大いに不満だったようで、
2015年2ndアルバム『Beauty Behind The Madness』では頂点をとるべく、現在のシーンでジャム&ルイスも超えて22曲のNo1シングルを生み出しているマックス・マーティンと組んでアルバムを制作。他にもカニエ・ウェスト等も参加。
 Weeknd自身も内にこもりがちで一人よがりにならないよう、ヒットメーカーのマックス・マーティン等も起用し、ある意味すりよった。しかし、ただ与えられた曲を歌うのだけでなく、一緒に制作しなおしたというのはさすが。
 彼ってけっこう野心家。いいアルバムを作りたいという思いよりも売れることをけっこう意識してる印象。

Beauty Behind the Madness

Beauty Behind the Madness

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Republic
  • 発売日: 2015/08/28
  • メディア: CD

 ここからはついに2枚のNo1シングルもでます。それが「The Hilles」とマックス・マーティンが手掛けた「Can't Feel My Face」。
 「Can't Feel My Face」は、80年代、マイケルとすばらしいアルバムを制作したあのクインシー・ジョーンズも気に入ったみたいで、Weekndに「ああいう曲を私も昔作っていたんだ。いい曲だね」と直に声を掛けられ感激したと。クインシーもThe Weekndにあの当時のFeelingを感じたと知ってさらにうれしかった。
 このアルバムは、受賞はできませんでしたがグラミーの最優秀アルバムにノミネート。「Can't Feel My Face」は最優秀レコードにノミネート。グラミー最高部門の2つにノミネートはすごい!The Weekndとしては、最優秀R&Bパフォーマンスと、最優秀アーバンコンテンポラリーアルバムを受賞。
 
 そして乗りののってるThe Weekndが2016年に出した3rdアルバム。1年ごとのハイペースでのリリースです。自身のCreativeなものを放出せずにはいられないって感じ。このアルバムはグラミーで「I Feel It Coming」を見た後に購入しました。この作品で私もシーンに追いつきます。

STARBOY

STARBOY

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: REPUB
  • 発売日: 2016/12/09
  • メディア: CD

 本人も相当自信をもって送り出した1作のよう。このアルバムを制作するにあたってインスピレーションを受けたアーティストとして、ザ・スミス、トーキング・ヘッズ、プリンス、デバージをあげている。ザ・スミス、なるほど。プリンス感もわかる。デバージって言われるとあ~ってなった。
 今回、最大の注目はダフト・パンクの参加。彼らが手掛け、参加もした「Starboy」とこの「I Feel It Coming」が素晴らしい。「Starboy」は3枚目のNo1シングルとなる。「富も名声も女も手に入れたオレは、おまえらには手が届かない存在だ」って感じのリリック、超感じ悪いけど、それをダークでアンビエントなSOUNDに乗せて歌うからめちゃCool。
 
 「I Feei It Coming」はMusic Videoも素晴らしい。

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 どこかの惑星を舞台にWeekndが歌い、踊る。このStepは完全にマイケル。所々の仕草とかもなんかマイケル感出てる。作品の中で登場する女性は日本人の水原希子。Weeknd、これまでの作品もアジア系というか日本人起用してる。けっこうアジアTaste好きなのか。Romanticな感じのMVですが、それだけでは終わらないのがWeekndの世界観。このMV見ながら、マイケルのDanceをイメージしてしまう。

 この後、2018年、マーベル映画『ブラックパンサー』にケンドリック・ラマーとの共演で「Pray For Me」を提供。さらにミニアルバム的なさらなるダーク感を強めた『My Dear Melacholy』を発表。アルバムチャートで1位にもなっている。

 The Weekndことエイベル・テスファイ。声はハイトーンで繊細で、一見ソフトな印象を持つけど、その心の奥底にある闇はけっこうなものを感じる。
 
 マイケルフォロワーとして、ジャスティン・ティンバーレイクやクリス・ブラウン、NE-YOなどの名前や楽曲もあがるけど「I Feel It Coming」にめちゃくちゃマイケルを感じた。Weekndも「マイケルの声を聞くたびに感銘を受ける。オレはマイケルからファルセットを学んだんだ」と。なのでマイケルの声をすごくWeekndに重ねる事ができる稀有な楽曲。そして実際にマイケルが歌っていたら最高だったとも思う。近年忘れていたマイケルのRomantic感をそこに感じた。そして制作したダフト・パンクも最高。Weekndやダフト・パンクは、マイケルが生きていたらぜったいコラボしてたと思うアーティスト。でもそういうものを感じさせてくれる楽曲を生み出したWeekndとDaftに最大級の称賛と感謝です。
 そして2020年、The Weeknd、4thアルバムの発表もあるのでしょうか。

(WOWOW放送の『洋楽主義』も参考にさせて頂きました。あらためて見たら高橋芳朗氏が解説してた!)

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