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◆ Leave Me Alone マイケル・ジャクソン『BAD』8thシングル(UK)映像はグラミー最優秀短編ミュージックビデオを受賞 そしてマイケルが初めてメディアへの怒りのメッセージを曲に込める [映像・ショート・フィルム]

                                                                    ORIGINAL 2009.9.29に加筆
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 「リーブ・ミー・アローン」は、USAではシングルカットされていません。USAでは『BAD』からのシングルは7枚目の「Smooth Criminal」で終わっています。(これ以上のシングルヒットは見込めないと判断したのかな)
 しかし、この曲は英国ではシングルカットされ2位というビックになっています。どことなく英国っぽいというかビートルズっぽい雰囲気もする曲。(ビートルズは詳しくないので一般的に聞いてる音のイメージですが)曲はけっこうシンプルなメロディー。マイケル自身のバックコーラスの重なり合いも魅力的な楽曲。

 今でこそCDの時代(いや、もうダウンロードの時代か)ですが、BAD発売年の87年は、まだ世の中はレコードが主流でした。この87、88年がレコードからCDへの転換年となったと思います。この時期を境に、レコードの生産が縮小されCDが増えていった。90年代はもう完全にCDの時代。
 さてリアルタイムに知ってる人は懐かしみつつ共感してもらえると思うのですが、当時レコードの『BAD』にはボーナストラックの「Leave Me Alone」が入っていなかったのです。この曲はCDにしか収録されていない。当時、マイケル・ジャクソンの新曲の価値はとてつもないものでしたから、私と同じようにマイケルファンはCD買いにはしったはず。当時はまだCDプレイヤーは高価でCD自体の単価も高かった。親に扶養してもらっている身分ではそうそう毎月何枚も購入できる感じではなかったです。
 そしてこの曲は、それまで自分のことをおもしろおかしくとりあげるメディアに対して、初めてマイケル・ジャクソンがメッセージを発した曲でもあるように思います。その思いを愛憎のLove Songにからめて歌います。そのメッセージはいたってシンプル、「ほっといてくれ!」と。
 


 このビデオクリップは映画『Moonwalker』の中での公開となりましたが、内容も実写とアニメを融合させたとてもユニークなものです。この世界観は、次作『Dangerous』のジャケットの雰囲気にもにも似てると思うのはおれだけ???
 マイケルは、ロケット型の乗り物になって不思議なワールドを旅します。その中にいろいろなメッセージが読み取れて興味深い。



 まず映像の中でも、マイケル自身がゴシップ記事の中に登場するとこなんて挑戦的。メディアに、「エレファントマンの骨を買った」とか「酸素カプセルの中で寝てる」とかおもしろおかしく取り上げておもろいかお前ら。「うざいんだよ、タコッ」って感じでしょうか。マイケルは決してこんな品のない事は言わないと思いますが。彼が「F〇CK」とかいうの聞いたことがない。(あっでも「Scream」でピー音に消されてたか)
 ただ、当時マイケル側からネタとして、メディアがとりあげるためにほんとか嘘かわからないようなものを提供していた所はあったみたい。
 そしてこの頃のマスコミ、メディアの取り上げ方もまだ笑って流せる感じではありました。マイケルが最も美しい女性と評するエリザベス・テイラーも登場。

 
 
 ほとんどダンスシーンはないですが、鎖につながれたマイケルが骸骨みたいなのと踊るシーンはおもしろい。これよく見てみるとエレファントマン!ネタにされたエレファントマン、そしてエレファントマンと見世物小屋で踊ってる姿を見せるなんてめちゃアイロニック!

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 この曲のクリップは89年度のグラミーで最優秀短編ミュージックビデオを受賞します。監督は、ジム・ブラッシュフィールド。(正直な所、他の作品はあまり知らない・・・)

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 4分半映像ですが、25人のスタッフが6ヶ月かかってやっと満足のいくものに仕上がったという。マイケルのビデオクリップはDanceで注目されがちですが、こういうCreativeでユニークな芸術性も感じる作品での受賞も素晴らしい。

 楽曲的には、当時マイケルが好んだシャッフルリズム。同じパターンの曲が「The Way You Make Me Feel」になるかと思います。あちらは明るいイメージですが、こちらはちょっとダークサイド的な楽曲となるでしょうか。
 マイケルも、「この曲には苦労した。雲の層のように、幾重にもボーカルを重ねていったんだ」と。たしかに「Leave Me Alone」のコーラスとバックコーラスの掛け合い、重なり合いはおもしろいし気持ちいい。それもファルセットボーカルやいろいろなアクセントのボーカルも交えてるからなおさら。さらに何重にもコーラスを重ねて「ほっといてくれ」って言ってる(笑)。その楽しさは、レアトラックとなっているアカペラバージョンでより満喫できる。
 ドラムの重量感とベースの重なりもおもしろい。レアトラックのExtendedでは、ベース音がより強調されている。アルバムトラックでもその箇所はわかりますが、Extendedを聞いて本トラックを聞くとそのベースリズムが耳に残って新たな「Leave Me Alone」が発見できる感じ。

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 余談ですが、マイケル逝去後の2010年に「マイケル・ジャクソン公式展 ネバーランドコレクション」という展示会が日本でも開催されました。マイケルの着ていた衣装や小道具や愛用のロールス・ロイスの展示もあった。私も大阪(梅田スカイビル)に見に行きましたが、その中でけっこう印象深かったのがこの「Leave Me Alone」に出てくるマイケルが乗るロケット型の乗り物。「お~これがあの乗り物か~」という感じで現物が見れてうれしかった。そうは言っても、マイケルがこの世界にないない寂しさもとても感じました。
 Miss You、Michael.

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Leave Me Alone

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