◆ Another Part Of Me マイケル・ジャクソン『BAD』第6弾シングル アナザー・パート・オブ・ミーを『BAD』に収録した功罪 [楽曲レビュー(マイケル)]
ORIGINAL2009.7.25Upに加筆
今回は『BAD』からの第6弾シングルの「アナザー・パート・オブ・ミー」です。前シングルの「Dirty Diana」までアルバム『BAD』からのシングルは5曲連続No1ヒットを獲得していました。
6枚目のNo1シングルになるかという期待もありましたが、残念ながらこの曲はHOT-100で11位となり、1枚のアルバムからの連続No1の記録が途絶えます。(この記録はケイティ・ペリーが『Teenage Dream』で達成し、マイケルと肩を並べています)
さらに『スリラー』から続いていた12曲連続Top10ヒットの記録も途絶えます。この後のシングル「Smooth Criminal」も7位にチャートInし、さらに『Dangerous』に移り「Black Or White」「Remember The Time」「In The Closet」もTop10入りしていたため、「Another Part Of Me」がもう1ランクチャートをあげていれば、連続Top10入りシングル記録は17曲となり、ビルボード史上とてつもない記録となっていたと思います。ただ現在もマイケル・ジャクソンが達成したこの12曲連続Top10シングル記録は破られていないと思います。
今回は『BAD』からの第6弾シングルの「アナザー・パート・オブ・ミー」です。前シングルの「Dirty Diana」までアルバム『BAD』からのシングルは5曲連続No1ヒットを獲得していました。
6枚目のNo1シングルになるかという期待もありましたが、残念ながらこの曲はHOT-100で11位となり、1枚のアルバムからの連続No1の記録が途絶えます。(この記録はケイティ・ペリーが『Teenage Dream』で達成し、マイケルと肩を並べています)
さらに『スリラー』から続いていた12曲連続Top10ヒットの記録も途絶えます。この後のシングル「Smooth Criminal」も7位にチャートInし、さらに『Dangerous』に移り「Black Or White」「Remember The Time」「In The Closet」もTop10入りしていたため、「Another Part Of Me」がもう1ランクチャートをあげていれば、連続Top10入りシングル記録は17曲となり、ビルボード史上とてつもない記録となっていたと思います。ただ現在もマイケル・ジャクソンが達成したこの12曲連続Top10シングル記録は破られていないと思います。
しかし、「Another Part Of Me」はR&Bでは1位を獲得します。これにより1枚のアルバムから5曲のR&B1位のシングル記録も樹立します。(「Dirty Diana」はR&Bでは5位でした)しかし、この記録をもうひとり達成しているアーティストがいます。それはなんと妹のジャネット・ジャクソンです。
ジャネットは、Jam&Lewisと初めて組んだ86年の『コントロール』で同じく5曲のR&B1位を獲得しています。(ジャネットの場合、Hot100での1位は「When I Think Of You」の1曲のみでしたが)
「Another Part Of Me」は、87年の『BAD』発売前から、すでに世に出ていた曲でした。それは以前も紹介したディズニーの3Dアトラクション『キャプテンEO』(86年-96年)での挿入曲としてです。
ジャネットは、Jam&Lewisと初めて組んだ86年の『コントロール』で同じく5曲のR&B1位を獲得しています。(ジャネットの場合、Hot100での1位は「When I Think Of You」の1曲のみでしたが)
「Another Part Of Me」は、87年の『BAD』発売前から、すでに世に出ていた曲でした。それは以前も紹介したディズニーの3Dアトラクション『キャプテンEO』(86年-96年)での挿入曲としてです。
『キャプテンEO』にはマイケル作の2曲が披露されます。メインのダンス曲は「We Are Here To Change The World」。この曲をバックにマイケルのキレキレのDanceが立体的に展開します。曲としてはシングルにもなっておらず、これまで幻のレア曲でしたが、数年前発売された『Ultimate Collection』に収録されています。そしてもう1曲、エンディングで使われたのがこの「Another Part Of Me 」でした。
キャプテンEO
この曲は、マイケルが書いた曲であり、すごくマイケルっぽいメロディーラインでキャッチーな曲でもある。スペースファンタジーの『キャプテンEO』で使われたから、ちょっとSFチックなメタリックなアレンジになっているためR&B色が薄く感じますが、R&B的な楽曲だと思います。それはR&Bで1位を獲得したことからもわかる。
「ビリージーン」のようにもっと生楽器の感じをだして、R&B色を強くしたらまたかなりちがった魅力のでた曲でもあると思います。極端な話、『BAD』からの先行シングルがこの曲だったら速攻No1シングルとなりメガヒットもした気がするポテンシャル。
そして、この曲は当初マイケル的には『BAD』に収録を考えていなかった曲でした。後に発表されますが「Streetwalker」という『BAD』期にビル・ボットレルと制作された楽曲が収録される予定でした。
これまでもふれていますが、『BAD』のコンセプトはタフなマイケルでした。それは、メディアから揶揄された軟弱マイケル的なものへの反骨もあったと思います。そしてビジュアル的には『パープルレイン』をメガヒットさせたプリンス、妹ジャネットの『コントロール』でエッジの効いたSOUNDでヒットをさせたジャム&ルイスら、ミネアポリス勢の影響も大いにあったと思います。
キャプテンEO
この曲は、マイケルが書いた曲であり、すごくマイケルっぽいメロディーラインでキャッチーな曲でもある。スペースファンタジーの『キャプテンEO』で使われたから、ちょっとSFチックなメタリックなアレンジになっているためR&B色が薄く感じますが、R&B的な楽曲だと思います。それはR&Bで1位を獲得したことからもわかる。
「ビリージーン」のようにもっと生楽器の感じをだして、R&B色を強くしたらまたかなりちがった魅力のでた曲でもあると思います。極端な話、『BAD』からの先行シングルがこの曲だったら速攻No1シングルとなりメガヒットもした気がするポテンシャル。
そして、この曲は当初マイケル的には『BAD』に収録を考えていなかった曲でした。後に発表されますが「Streetwalker」という『BAD』期にビル・ボットレルと制作された楽曲が収録される予定でした。
これまでもふれていますが、『BAD』のコンセプトはタフなマイケルでした。それは、メディアから揶揄された軟弱マイケル的なものへの反骨もあったと思います。そしてビジュアル的には『パープルレイン』をメガヒットさせたプリンス、妹ジャネットの『コントロール』でエッジの効いたSOUNDでヒットをさせたジャム&ルイスら、ミネアポリス勢の影響も大いにあったと思います。
その観点からみると「Another Part Of Me」はサウンド的にはミネアポリスFUNKの空気感は感じますが、『キャプテンEO』に使用された曲と言うことでSFチックなファンタジー感が強まる印象を受け、前述のコンセプトにはそぐわない感じです。
さらに、マイケルは常に新しいものを求めた。だからBEST盤のようなものも好まなかったし、すでに過去に発表している曲を新しいアルバムに入れる事にも抵抗があった。
もし「Streetwalker」が収録されていたらマイケルがねらう『BAD』のイメージはさらに強まったと思います。曲の中に「Street」というWORDが入っているのも大きい。シングルになった曲かはわかりません。キャッチーさで言うと「アナパ」に軍配があがりますが、ビル・ボットレルと制作したブギブギ調のリズムアレンジも魅力的な「Streetwalker」でMusic Videoが制作されていたらまた曲のイメージと付加価値も一気に高まったかもしれません。
そして「Another Part Of Me」の方もレアな曲としてさらに価値を高めたかもしれません。もともとこの曲は『キャプテンEO』の中のエンディング曲で、マイケルは軽やかにステップを踏むシーンはありますが、劇中でDanceに使われている曲ではない。シングルにせずにLiveのみでパフォーマンスをされた場合、シングルになっていないけどめちゃLiveにもあう曲と言うことでさらなる人気を博したかもしれません。
さらに、マイケルは常に新しいものを求めた。だからBEST盤のようなものも好まなかったし、すでに過去に発表している曲を新しいアルバムに入れる事にも抵抗があった。
もし「Streetwalker」が収録されていたらマイケルがねらう『BAD』のイメージはさらに強まったと思います。曲の中に「Street」というWORDが入っているのも大きい。シングルになった曲かはわかりません。キャッチーさで言うと「アナパ」に軍配があがりますが、ビル・ボットレルと制作したブギブギ調のリズムアレンジも魅力的な「Streetwalker」でMusic Videoが制作されていたらまた曲のイメージと付加価値も一気に高まったかもしれません。
そして「Another Part Of Me」の方もレアな曲としてさらに価値を高めたかもしれません。もともとこの曲は『キャプテンEO』の中のエンディング曲で、マイケルは軽やかにステップを踏むシーンはありますが、劇中でDanceに使われている曲ではない。シングルにせずにLiveのみでパフォーマンスをされた場合、シングルになっていないけどめちゃLiveにもあう曲と言うことでさらなる人気を博したかもしれません。
最終的に、万能の視野をもつクインシー・ジョーンズに説得させられ収録される事になりました。この曲のMusic Videoは、LIVEステージをベースにしたもの、群舞ではないですが、このボーカルと一体化したマイケルの動きに魅了された人も多い。この曲でマイケルが好きになったという人もよく目にする。
この曲にはExtendedバージョン(6:21)やアカペラのあるCDSもあってけっこう貴重です。なぜか8cmCDSとして日本でも発売され、私も定価の1,200円で購入しました。
今は数万円に高騰してます。
この曲は、最初のキャプテンEOで使用されたジョン・バーンズとマイケルがProduceしたバージョンもある。アルバム収録バージョンとちょっと違うのです。EOバージョンをFullで正式に聞いたことはないですが、アルバムバージョンはジュリー・ヘイのホーンがかなり加わっているものと思われます。あとDrumsのスネアの感触も分厚くなっている印象があります。シングルバージョンは、ドラムの抜けがシンプルな感じになっている。
後に、未発表曲集や特別盤の中で「Another Part Of Me」が収録された状況もあったかもしれませんが、当時キャプテンEOの劇中曲として人気曲でもあった「アナパ」が『BAD』に収録され、当時はめちゃ喜んだし「収録しない」なんてありえないとも思った。でも今、冷静に考えると「Streetwalker」収録も、ありだなという気持ち。
チャート的には、人気曲にもかかわらず「Another Part Of Me」がPOPでTOP10入りしなかったのが残念。しかし、後のインタビュー記事とかみるとこの「Streetwalker」のブギブキリズムとベースラインを進化させたのが「Dangerous」(ビル・ボットレルバージョン)のようです。(最終的にはこの曲もTeddy Rileyにより抜けのいいBeatのRemixでアルバム収録となりますが)
マイケル・ジャクソンの『BAD』プロジェクトは、USAでは最後となる7枚目のシングル「Smooth Criminal」で最終章を迎えます。「Smooth Criminal」の映像はついに映画という形で世に出る事になります。
チャート的には、人気曲にもかかわらず「Another Part Of Me」がPOPでTOP10入りしなかったのが残念。しかし、後のインタビュー記事とかみるとこの「Streetwalker」のブギブキリズムとベースラインを進化させたのが「Dangerous」(ビル・ボットレルバージョン)のようです。(最終的にはこの曲もTeddy Rileyにより抜けのいいBeatのRemixでアルバム収録となりますが)
マイケル・ジャクソンの『BAD』プロジェクトは、USAでは最後となる7枚目のシングル「Smooth Criminal」で最終章を迎えます。「Smooth Criminal」の映像はついに映画という形で世に出る事になります。
◆We Are Here To Change The World他未発表曲も多数収録されたまさにMJ Collection
2019-11-16 17:06
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