◆ Blues Away / The Jacksons (written by マイケル・ジャクソン) from『The Jacksons』(76) [楽曲・アルバムレビュー(ジャクソンズ名義)]
オリジナル 2009.8.5Up 加筆
76年11月、ジャクソン兄弟はモータウンからエピックソニーへ移籍し、ジャクソンファイブからジャクソンズと改名しアルバムを発表します。5人編成に変わりはありませんが、三男・ジャーメインはモータウンに残り、末弟ランディー(15歳)が加入しています。ジャクソンファイブ時代は、マイケルの天才的なボーカルと兄・ジャーメインのソウルなボーカルと、兄弟との抜群のコンビネーション&パフォーマンスで大ブレイクします。
アイドルグループ的な存在でもあり、ティーンエイジャーの女の娘に追いかけられていたのは、三男・ジャーメインや長男・ジャッキーでした。マイケルは、まだセックスシンボル的な役割を担うには幼すぎましたから。
その中で、少年から大人へ、アイドルからアーティストへ変貌できずに消えていくグループがいかに多いか。ジャクソンファイブも、その岐路にたってました。この時、長男のジャッキーは25歳、マイケルは18歳。
アイドルグループ的な存在でもあり、ティーンエイジャーの女の娘に追いかけられていたのは、三男・ジャーメインや長男・ジャッキーでした。マイケルは、まだセックスシンボル的な役割を担うには幼すぎましたから。
その中で、少年から大人へ、アイドルからアーティストへ変貌できずに消えていくグループがいかに多いか。ジャクソンファイブも、その岐路にたってました。この時、長男のジャッキーは25歳、マイケルは18歳。
アーティストへと進化すべく模索するも、ジャクソン兄弟の創作活動に許可を与えなかったモータウンから離れエピックソニーへ移籍しての作品です。
しかし、エピックも最初からすべてを若いジャクソン兄弟に委ねるリスクはできず、当時シーンを席巻していたフィラデルフィア・サウンドの創始者ギャンブル&ハフに指揮を任せます。モータウンで培ったR&BとPOPで都会的なフィリーサウンドを融合させ、白人層も含めた幅広いターゲットの獲得をねらいます。
フィリーサウンドは、ストリングスと甘いメロディーが印象的。個人的には青空をイメージさせるサウンドとキャッチーなメロディー。
1stシングルのダンサンブルでキャッチーな「Enjoy Yourself」はHot100-6位/R&B-2位。さらにミリオンセールスを記録。チャート上は6位でもミリオンという所に、新生ジャクソンズに多くの人が注目していたのがわかる。リードのマイケルのボーカルも躍動感に満ち溢れています。
MTV前の時代ですが、この曲のビデオクリップが制作されています。Music Videoが珍しい時代にレコード会社もジャクソンズの売り出しに力を入れているのがわかります。そもそもこの制作の提案は、マイケルからも出されていたのかも。(下部のAMAZON広告『VISION』にも収録)
2ndの「Show You The Way To Go」は、大人Tasteも感じる曲ですが、Hot100-28位/R&B-6位と思ったより伸びず。しかし、マイケル自身はこの曲でのボーカルスタイルに自信をもっており、自分たちのカラーも出せたと思っていました。思ったよりヒットしなかったのは意外だったそう。
英国では1位を獲得します。
いい曲で、私も好きな曲です。マイケルも好きなのがわかる世界観だしマイケルの何とも言えないエモーショナルなボーカルにも魅了される。後にTeddy RileyがボーカルグループMen Of Vizion(96)でいい感じでカバーしたし、Teddyのグループ→BLACKSTREETでマイケルと共作したR&B的佳曲「JOY」も「「Show You The Way To Go」の世界観にインスピレーションを受けていると思う。
最終的にこのアルバムからは、シングルは2曲しかカットされませんでした。しかし、アルバムにはシングル化されていない素晴らしい曲もあります。
マイケルがすごく気に入っているのが「Dreamer」(夢おい人)。これも切ないメロディーとボーカルが印象的です。マイケルも、自分の思いをギャンブル&ハフが歌にしたようだといいます。マイケルもギャンブル&ハフの曲作りの手法(旋律の美しさ)がすごく勉強になったと述べています。
ジャクソン兄弟はアルバムに2曲だけ自分たちの曲を収録する権利をえます。
その2曲とも素晴らしい仕上がりだと思います。その1曲がマイケル自身が単独でペンをとった「Blues Away」。この曲こそ、『スリラー』や『BAD』の原点の原点。(原点は「Shake Your Body」と「Heartbreak Hotel」だと思っています)
マイケル・ジャクソンが一人でリリックとメロディーを仕上げ歌った曲。
すでにイントロのピアノのリフにマイケル色を感じますし、所々でみせる息使いにその後のボーカススタイルも垣間見れる。明るさの中にも切なさを感じる素晴らしい曲だと思います。
マイケルのリリックは普通のティーンエイジャーと変わりないLove Songです。マイケルには少年時代どころか恋する切なさを感じる青春時代もなかったのではないかとふれたことがありますが、この曲のリリックを見てそんな事はなかったんだなと感じました。
マイケル的、フィリーサウンドという感じで素晴らしい仕上がりだと思います。
あと、ジャクソン兄弟がもう1曲てがけた「Stlye Of Life」もいい曲です。
この曲は次男のギターリストとしても参加している二男・ティトが中心になって作り上げたジャクソン兄弟のエネルギーを感じる曲です。
ギャンブル&ハフは間違いなくいい仕事をしています。
しかし、ジャクソンズはジャクソンズのカラーが、マイケル・ジャクソンのカラーがありました。フィリーサウンドの甘く切ない流麗なサウンドに染まれば染まるほど、自分たちのカラーがうすれてしまういうジレンマも感じるのです。
ジャクソンズとして、シングルヒットも出て、アルバムもゴールド(50万枚)を獲得。(アルバムチャート最高位はR&B-6位、POP-36位)。最低限ラインはクリアしていると思いますが、モータウンでデビューした頃のNo1ソングを連発するという勢いはない。マイケルやジャクソン兄弟、多額の契約金を払ったレコード会社も満足はしなかったと思います。
そしてヒットメイカーであり当時のTOPプロデューサー(今で言うジャム&ルイス的なポジションか)としてのギャンブル&ハフも納得のいかない結果だったようです。彼らも意地をかけて2ndアルバムも手がけます。 (つづく)
しかし、エピックも最初からすべてを若いジャクソン兄弟に委ねるリスクはできず、当時シーンを席巻していたフィラデルフィア・サウンドの創始者ギャンブル&ハフに指揮を任せます。モータウンで培ったR&BとPOPで都会的なフィリーサウンドを融合させ、白人層も含めた幅広いターゲットの獲得をねらいます。
フィリーサウンドは、ストリングスと甘いメロディーが印象的。個人的には青空をイメージさせるサウンドとキャッチーなメロディー。
1stシングルのダンサンブルでキャッチーな「Enjoy Yourself」はHot100-6位/R&B-2位。さらにミリオンセールスを記録。チャート上は6位でもミリオンという所に、新生ジャクソンズに多くの人が注目していたのがわかる。リードのマイケルのボーカルも躍動感に満ち溢れています。
MTV前の時代ですが、この曲のビデオクリップが制作されています。Music Videoが珍しい時代にレコード会社もジャクソンズの売り出しに力を入れているのがわかります。そもそもこの制作の提案は、マイケルからも出されていたのかも。(下部のAMAZON広告『VISION』にも収録)
2ndの「Show You The Way To Go」は、大人Tasteも感じる曲ですが、Hot100-28位/R&B-6位と思ったより伸びず。しかし、マイケル自身はこの曲でのボーカルスタイルに自信をもっており、自分たちのカラーも出せたと思っていました。思ったよりヒットしなかったのは意外だったそう。
英国では1位を獲得します。
いい曲で、私も好きな曲です。マイケルも好きなのがわかる世界観だしマイケルの何とも言えないエモーショナルなボーカルにも魅了される。後にTeddy RileyがボーカルグループMen Of Vizion(96)でいい感じでカバーしたし、Teddyのグループ→BLACKSTREETでマイケルと共作したR&B的佳曲「JOY」も「「Show You The Way To Go」の世界観にインスピレーションを受けていると思う。
最終的にこのアルバムからは、シングルは2曲しかカットされませんでした。しかし、アルバムにはシングル化されていない素晴らしい曲もあります。
マイケルがすごく気に入っているのが「Dreamer」(夢おい人)。これも切ないメロディーとボーカルが印象的です。マイケルも、自分の思いをギャンブル&ハフが歌にしたようだといいます。マイケルもギャンブル&ハフの曲作りの手法(旋律の美しさ)がすごく勉強になったと述べています。
ジャクソン兄弟はアルバムに2曲だけ自分たちの曲を収録する権利をえます。
その2曲とも素晴らしい仕上がりだと思います。その1曲がマイケル自身が単独でペンをとった「Blues Away」。この曲こそ、『スリラー』や『BAD』の原点の原点。(原点は「Shake Your Body」と「Heartbreak Hotel」だと思っています)
マイケル・ジャクソンが一人でリリックとメロディーを仕上げ歌った曲。
すでにイントロのピアノのリフにマイケル色を感じますし、所々でみせる息使いにその後のボーカススタイルも垣間見れる。明るさの中にも切なさを感じる素晴らしい曲だと思います。
マイケルのリリックは普通のティーンエイジャーと変わりないLove Songです。マイケルには少年時代どころか恋する切なさを感じる青春時代もなかったのではないかとふれたことがありますが、この曲のリリックを見てそんな事はなかったんだなと感じました。
マイケル的、フィリーサウンドという感じで素晴らしい仕上がりだと思います。
あと、ジャクソン兄弟がもう1曲てがけた「Stlye Of Life」もいい曲です。
この曲は次男のギターリストとしても参加している二男・ティトが中心になって作り上げたジャクソン兄弟のエネルギーを感じる曲です。
ギャンブル&ハフは間違いなくいい仕事をしています。
しかし、ジャクソンズはジャクソンズのカラーが、マイケル・ジャクソンのカラーがありました。フィリーサウンドの甘く切ない流麗なサウンドに染まれば染まるほど、自分たちのカラーがうすれてしまういうジレンマも感じるのです。
ジャクソンズとして、シングルヒットも出て、アルバムもゴールド(50万枚)を獲得。(アルバムチャート最高位はR&B-6位、POP-36位)。最低限ラインはクリアしていると思いますが、モータウンでデビューした頃のNo1ソングを連発するという勢いはない。マイケルやジャクソン兄弟、多額の契約金を払ったレコード会社も満足はしなかったと思います。
そしてヒットメイカーであり当時のTOPプロデューサー(今で言うジャム&ルイス的なポジションか)としてのギャンブル&ハフも納得のいかない結果だったようです。彼らも意地をかけて2ndアルバムも手がけます。 (つづく)
☆「Enjoy Yourself」(「僕はゴキゲン」の貴重なMVも収録したMJの究極の映像集!
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