SSブログ

◆ The JACKSONS (ジャクソンズ) UNITYツアー in 大阪 2012.12.9 マイケルはステージに立っていたに違いない [ツアー]

                                                                                                                          original 2012.12.13Up
unity002001.jpg
 
 2012年12月、ジャクソンズのユニティーツアー、大阪に行きました!正直な所、ジャッキー、マーロン、ティトの3人だけなら躊躇した。ジャーメインも加わるという事で、妻子を置いてでも行く決心がつきました。

 にしても39年ぶりのジャクソンズの来日なんですね。そしてそこにはマイケルはいない。

イン・ジャパン!(紙ジャケット仕様)

イン・ジャパン!(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2009/09/09
  • メディア: CD
 
 73年にジャクソンファイブとして唯一来日した時のLIVE盤が発売されています。本国USAでは『Live At The Forum』(70年と72年時のLIVE)という2枚組のライブ盤が出ていますが、本国以外でのジャクソンファイブ時の公式ライブ盤ってあるのかな?
  以前『ベストヒットUSA』にジャクソン兄弟の3人が出演したとき、小林克也氏が話していましたが、その時のオープニングMCを務めたのが自分だったという事を伝えて、ジャッキーたちも驚いてた。克也氏がトイレに行ったら隣にティトがいたとか。
 73年時の公演のLIVE盤は、なぜか武道館ではなく大阪公演の分が収録されています。このライブ盤はもちろんLiveなんですが、本国以外の貴重なライブCDという意味合いのほかにも、貴重なLive盤です。関西なので、もっとイケイケかと思ったら、けっこう観客はお上品に聞いてる感じで、曲の出だしと終わりで拍手するだけ。歌っている時の歓声はほとんどありません。Live CDなんですが臨場感はうすい。でもそれがかえって音がすごくクリアなんです。そしてほんと変声期でKeyに苦しむマイケルもここにいます。この時期ジャーメインももちろんいます。マイケルやジャーメインのボーカルもクリアなので二人の生のVocalも堪能できます。
 そして、モータウンで培われたジャクソンファイヴの一級品のエンターテイメント性とチームワークの良さもすごく感じるアルバムです。すごく誠実で礼儀正しい品のあるステージを感じます。その感じは39年経ったステージの上でも展開されていました。しかし、その場の中心であるマイケルはいない。
 前述の『ベストヒットUSA』での番組内で、その時の公演の事も、(かなり前の事だと思うけど)ジャッキーは「良く覚えている、今でも(ブラザー間でも)話題になる」って言ってました。ちょっと盛ってるとこはあるかもしれませんが、彼らの日本に対する思いは、マイケル同様、特別なものがあると思います。4人での公演ですが、本当にこうして来日公演が行われて感動です。


 日本公演は39年ぶりですが、ジャクソンズ再結成としての公演も、84年の『ビクトリーツアー』以来。あの当時、史上最大級の規模で行われたツアー。ビックなスタジアムに、3日がかりで組み立てたという大規模なステージでのLIVEと比較すると、彼らも物足りないかもしれませんが、28年経ってもこうして一級品のエンターテイメントを披露してくれる彼らに真のプロフェッショナリズムも感じた。平均年齢58歳ですよ。
 そしてこのツアーのコンセプト"Unity"(団結)に込めた兄弟たちの思いと、「僕たちの音楽を演奏する事が(マイケルへの)追悼」という思いがステージで展開されます。

 ほぼ時間通りに始まります。曲を追いながら感想を。ジャクソン兄弟も「やりたい曲が多すぎて選曲に苦労した」と言っていましたが、すごくいい構成のセットリストでした。(記憶が曖昧なとこがあって混同してるかもしれません。お許しを)
 東京の2回と今回の大阪のすべてを見た方によると3公演の構成は同じみたいです。東京の方は5千人収容できる会場(東京国際フォーラム)だったようですが最終の大阪(グランキューブ大阪)はそれよりも半分位の会場で見やすかったようです。日本の最終公演なのでアンコールとかあるかと思いましたが、ありませんでした。
 
 オープニングからしびれた。だってあれほど聞きこんでいた『JACKSONS BEST LIVE』のイントロと同じ「キャン・ユー、フィ~、リー」というジャッキーの掛け声が聞こえるんだもん。そして微動だにしない4人がステージに立つ。あんまり動かないから最初まじで人形かと思ったおれ。まさに『ビクトリーツアー』のオープニングじゃん。そしてマイケルのボーカル部分を歌うのがジャーメインなのです。

unityjermaine002001.jpg

01. Can You Feel It(from 『トライアンフ』)
02. Blame It On The Boogie (from 『Destiny』)
03. I Wanna Be Where You Are (Michael Jackson)
04. Rock With You (Michael Jackson)
05. Show You The Way to Go(愛ある世界へ from 『Jacksons 1st』)
06. Lovely One (from 『トライアンフ』)

 ジャーメインのリードボーカルは感慨深いものがあります。ジャーメインは、ジャクソンズから離れた空白期間があります。今回のライブでは「Time waits for no one」(時は誰もまたない)がジャーメインのリードで歌われますが、本当に時はもどらない。長年在籍していたモータウンレコードからジャクソンファイブが移籍を決断した際、ジャーメインは、一人モータウンに残る事を選択し、兄弟と別々の道を歩む事になります。なんか今回のこのツアー、それを埋めるかのような熱唱です。
 
 ジャーメインは、90年のソロ来日公演の時(in横浜)に行ってるのですが、(今回よりも箱自体が小さく、前の方で見れたのですが)生ジャーメインはまじかっこいい。TVで見ると、年齢よりは随分若くは見えるけど、今回、「ちょっと歳はとったな」と思いました。でも生で見るジャーメインは若々しかった。中年太りなんかも無縁。お尻もキュッと上がっててスタイルいい。そして声の衰えを感じないのが驚異的だった。
 今回、初めて生ジャッキー、生ティト、生マーロンも見れたわけですが、やっぱこの3人とジャーメインの関係性もステージからすごく感じた。ジャーメインも「リードは誰でもとれるものではない」と発言してるのも目にした。そのジャクソンファイブのもう一人のリードボーカルのプライドをすごく感じた。そして他のブラザーもジャーメインをたててるというか、そんな関係性をすごく感じた。
 そしてやっぱジャーメイン的には、自身はアリーナクラスのアーティストのように思ってるような雰囲気も感じてしまった。ジャーメイン、初日のノリはあまりよくなかったようです。大阪はノリ良かったって。私は、ステージを正面にして右側でしたが、ジャーメイン側の位置だったので、すごくよく見れた。逆にティトは遠かった。

 「Show You The Way To Go」(愛ある世界)は、ジャクソンズとギャンブル&ハフが組んだ中でも最高にかみあった曲の一つだと思う。ジャーメインのリードで聞けて感動的だった。この曲で、マーロンが観客を3つに分けて合唱するって感じの事をしてて楽しかった。この曲、マイケルの切ない雄叫びボーカルがすごく魅力的なんだけど、ジャーメインもその感じを醸し出していてすごくよかった。
 この4人のステージの中に、マイケルを思い浮かべている人も多かったと思うのですが、私的にはジャーメインがリードをとってる時点で(ジャーメインへの思い入れも強い為)、マイケルを思い浮かべる事ができなかった。やはりマイケルのいない、ジャッキー、ティト、マーロン、そしてジャーメインのジャクソン4のステージだった。でもジャクソンズとしての定番(お約束)のDanceのシーンではマイケルが降りてきた。
 最初のダンス曲が一段落し、一旦4人はステージを去り、ジャクソンファイブとマイケルの映像が流れます。

07. We're Here To Entertain You (Video Interlude)
08. Good Times (from 『Goin Places』)
09. Looking Through The Windows (ジャクソン5)
10. Time Waits For No One (from 『トライアンフ』)
11. Heaven Knows I Love You Girl(from『Goin' Places』
12. Push Me Away (from『Destiny』
13. Man Of War (from『Goin' Places』

 unityjermaine2002001.jpg
 
 再びステージにもどった彼らは椅子に座り、ジャクソンファイブ時代やマイケルを懐かしみつつトーク。そしてフィリーSOUNDのSweetな「Good Times」が歌われます。
 「Lookig Through The Windows」の振り付けも昔から変わってない。
 そして、個人的にすごく感動した曲の一つが「Time Waits For No One」、邦題「時は誰もまたない」。『トライアンフ』収録のジャッキーとランディー共作の美しいSlow。まさかジャーメインのボーカルで聞けるなんて。ボーカルワークも素晴らしかった。時は誰もまたない、無常だ。切なさもよぎる。
 そしてSweetなバラードが続く。「Man Of War」は、平和を愛し願うジャクソンズとマイケルの描いていたメッセージ性にも通じる1曲。この曲もここにきてすごく意味を感じる。
 
14. Gone Too Soon (Michael Jackson)
 
  「Gone Too Soon」は今回のハイライト曲の一つだと思う。ジャーメインが1人ステージに残り熱唱する。後ろにはマイケルの映像も映し出される。ジャーメイン、今回ステージで何回か天を仰ぎマイケルにKissを送っていた。ジャーメインのSlowは素晴らしすぎた。会場に一人だけだったら号泣もんだったな。
 
 そして定番のジャクソンファイブのメガヒット曲で会場はまた盛り上がる。ステージのMCはマーロンが通訳をまじえ仕切る。今回のツアー、世界各国でバラバラにいるブラザーを探し出す事から始まったと。誰かは子作りに精を出していたとかいう下ネタにすぐにちょい受けするおれ。

15. The Jackson 5 Medley: I Want You Back / ABC / The Love You Save / Never Can Say Goodbye
16. All I Do Is Think Of You
17. I'll Be There

 「ネバーキャン」や「アイル・ビー・ゼアー」も美しくて大好きなバラードだけど、さらに好きな「Think Of You」をしてくれたのは超うれしかった。この曲も最高だった。「I'll Be There」はリードがジャーメインでジャーメインのパートはジャッキー(だったっけ?)が歌ってたのも感慨深かった。
 そして終盤のGroove Time。前半以上にノリノリで盛り上がる。

18. Dynamite (Jermaine Jackson ソロ from『Jerimaine Jackson』邦題:ダイナマイト)

 まずジャーメインのソロ曲「ダイナマイト」。この曲、90年のジャーメインのソロの時も思ったけど、アルバムより生の感じの方がバキバキのGrooveで超かっこいいんですよね。ジャーメインのソロツアーでも1曲目で、「Say ダイナマイト」ってまだステージに登場しないジャーメインの声が聞こえてきて、会場が「ダイナマイト」って呼応して、何度もジャーメインとのやりとりが続いた後、「1、2、3、4」で曲に入って超かっこいいんですが、今回は数回のダイナマイトコールですぐにはいりました。
 もっとジャーメインのソロがあってもよかったのに。日本のファンは「Let's Get Seriou」の方を聞きたかったかも。「Tell Me I'm Not Dreamin」もしてほしかったな。あと「Do What You DO」、USAではしたみたいだけど。この曲、生で聞いたらみんなもしびれたと思う。
 
 そしてこの後Groove Timeが押し寄せる。
 今回バックの演奏も素晴らしかった。当初、あまりミュージシャンは気にしてなかったのですが、ジャネットの「What Have You Done For Me Lately」のシンセFunk部分を演奏してる!思ったら、レックス・サラスっていうシンセPlayerで、ジャネットのツアーの総監督もしたそう。『This Is It』にも選ばれていたトミー・オーガン(ギター)も参加している事も知る。すごいミュージシャンが集結してるじゃん!パーカッションとドラムも別々に配し、グルーブ感も最高だった。

19. Can't Let Her Get Away (Michael Jackson)
20. Heartbreak Hotel (from 『トライアンフ』)
21. Wanna Be Startin' Somethin' (Michael Jackson)
22. Don't Stop 'Til You Get Enough ( Michael Jackson)
23. Shake Your Body (Down to the Ground)(from『Destiny』)

 『Dangerous』からの「Can't Let」のチョイスは意外でした。LiveでのこのGrooveはジャネットのヒット曲「Alright」にも似てた。これもレックス・サラスの演出か。
 そして、ジャーメインのボーカルでの「ハートブレイクHOTEL」、ティトのギターソロもかっこいい。
 
 最後の2曲はジャクソンズとしての定番の流れ。終盤、ステージにファンが押し寄せます。おれの隣の男の子、まだ中学生くらいの子も駆け上がっていった。お母さんが好きで、ファンになったんだろうな。おれも行ける位置だったんですけどね、こういう時けっこう消極的なのよね、おれ。でもジャクソンズの4人をしっかり目に焼きつけ感じる事ができました。
 
 盛りだくさんの23曲でした。マイケルの追悼の思いもめちゃくちゃ感じた。素晴らしい構成だったと思います。ただ、おれみたいに、ジャクソンズやブラザーの曲も相当聞きこんでいる者にしてみたら、『Victory』や『2300 Jackson Street』や各自のソロ曲ももっといれてもよかったのではという気もしました。
 ジャッキーは、「Wait」(『Victory』収録)
聞きたかったし。「Time Out For The Burglar」なんて超Live向きの曲だと思うし。ジャーメインとの「Alright With Me」(『2300Jackson ST』収録)なんかもいいのに。
 ティトも、唯一のアルバムソロ曲「Change The World」や「Diffrent Kind Of Lady」(『Goin' Places』収録)のGrooveギターも聞いてみたかった。ジャーメインとの「Art Of Maddness」(『2300』収録)もかっこいいと思う。
 マーロンも、「Body」(『Victory』収録)やR&B2位のソロヒット曲「Don't Go」なんてしたら、全力で歌い踊り、超盛り上がりそうなのに。
 そして、ジャーメイン。「トーチャー」(『Victory』収録)聞いてみたかったな。「Nothin」(『2300』収録)も聞いてみたかった。
 今回は帯同してないけど、ランディーのパフォーマンスも見たかったな。
 各自のソロパフォーマンスを見たら、ジャクソンズがマイケルだけのグループでないのがわかるはず。それぞれが個性的で才能豊かなタレント集団なのです。
 
 次回の来日公演はあるのか。この3回のツアー、完売ではないようです。1階は埋まってますが、大阪も2階は若干空いてた。
 アルバム発売もまじで計画されてるみたい。かつてJam&Lewisが絡んだ『クリスタル・シティー』というアルバムプロジェクトってガセかと思ってたけど、ジャム&ルイスとジャクソンズが一緒にいるインタビュー映像があったのでレコーディングはして、お蔵入りになったのかも。NEW EDITIONというそれぞれがソロヒット曲をもつタレント集団を手がけた事もあるジャム&ルイス、ジャクソンズをまとめるのにも最適。そしてマイケル追悼、ジャクソンズの過去と未来的なコンセプトでまとめた大人のアルバム聞いてみたいな。
 とにかく素晴らしい公演でした。久々に夢のようなひとときだった。マイケルはステージに立っていたに違いない。


The Jacksons (Original Album Classics)

The Jacksons (Original Album Classics)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony/Bmg Int'l
  • 発売日: 2010/04/23
  • メディア: CD

☆『Let's Get Serious』再販!

レッツ・ゲット・シーリアス

レッツ・ゲット・シーリアス

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: CD
Playlist: Very Best of Jermain

Playlist: Very Best of Jermain

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sbme Special Mkts.
  • 発売日: 2014/01/21
  • メディア: CD

コメント(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント